片平歯科医院 院長&スタッフブログ
2019.03.28
パンダの歯に自己修復の機能
インターネットのニュースで思わず目を惹いた赤ちゃんパンダの記事。
和歌山のアドベンチャーワールドでパンダの赤ちゃんが生まれ、彩浜(さいひん)ちゃんと命名されたのは記憶にもまだ新しいことですが
あれから7ヶ月、生まれた当時は75gしかなかった体重が、なんと12kgにまで増え、屋外デビューを果たしたそうです。
ただいま春休み中ですので、パンダを目的に和歌山まで足をのばす方もいらっしゃるでしょうね。
さて、このパンダですが、素晴らしい機能が備わっていることが発見されました。
それは、パンダの歯には自己修復機能が備わっているということです。
この発見は、中国科学院金属研究所の劉増乾博士の研究チームによるもので、本来、肉食動物だったパンダが、長い進化の中でベジタリアンとなり、その大きく鋭い頑丈な歯で竹を粉々にして食べることができるのですが、自己修復を可能にしているのは、主に歯の高密度なエナメル質に豊富に含まれるミネラルの隙間と、巧妙な組織構造からで、パンダの歯のミネラル質は樹木のように垂直で、緊密に並んだ「木々」がエナメル質の「堅固な森林」を形成し、ミネラル質でできた「木々」の間にある細かい隙間を有機物質が埋めており、ミクロレベルでみると、エナメル質の変形や損傷、自動修復機能はこの小さな隙間の中で実現されているのだとか。
研究チームは、パンダの歯に対する主な種類や形式、組織構造など特徴も解明しており、今後はさらに性能面でのメカニズムの解明や、バイオミメティクス材料を精製するための計画を立てていくそうで、今後の更なる研究結果が気になりますね。
ふだん、笹をもしゃもしゃ食べて、ゴロゴロ寝てばかりいるイメージのパンダに、こんなすごい性能があったとは、本当に驚きました。
院長かたひらに尋ねてみますと、鮫の歯も自己修復機能があるので、調べると面白いと思うよ、と教えてくれましたので、鮫についても調べてみたいと思いました。